感情をうまく表現するのが苦手なひとはせめてこの音楽で伝えてほしい。すべてを歌で表現してきた、ニューミュージック界の女王・中島みゆきのアーティストな部分が出た1枚。ほのぼの感が伝わる「おだやかな時代」、人生の道に迷ったら、ぜひ、都会の片隅で聴いてほしい「トーキョー迷子」他、全11曲を収録。

 ・ amazon : 19. 歌でしか言えない (1991)

デビューして以来、松任谷由実と並んでニューミュージックの女王と呼ばれた中島みゆき。この年、シングルリリース、ビールのCFへの出演、ビデオクリップ集のリリースと、活発に活動していた。
本作は、『夜を往け』に続くアルバムである。おそらく歌そのものの力という点で、彼女にかなう歌手はいないだろう。そう思わずにいられないほどのスケールの大きさと、説得力のあるヴォーカルである。ゲストにリタ・クーリッジャと東京スカパラのホールセクションも参加しているが、彼女の前ではかすんでしまうほどだ。タイトルに嘘はない。これが「歌」だ。(堤 昌司)

ディスク:1
1. C.Q.
2. おだやかな時代
3. トーキョー迷子
4. Maybe
5. 渚へ
6. 永久欠番
7. 笑ってよエンジェル
8. た・わ・わ
9. サッポロSNOWY
10. 南三条
11. 炎と水